いい会社とは

 

いい会社に求められる要素は、なにか

 

会社は、態度(あり方)の上で活動(やり方)をしています。
そこで私は、会社の構成を活動と態度の2つに分けて考えます。
 

会社 = 活動 × 態度
 

ポイントは、足し算ではなくかけ算であることです。活動・態度ともにプラス(=いい)でなければ、会社の価値はマイナス(=よくない)になります。いい会社には、 “いい活動” と “いい態度” の両方が必要で、活動と態度を次のように考えます。「何を/誰が/するのか」をカタチに顕したのが、会社です。
 

 

なぜ、いい活動が求められるのか

 

活動が求められる背景を、3つの視点から説明します。
 

( 会社にとって )

 
会社は、信念のもと活動をして業績をあげています。信念とは活動(経営)の大前提であり、信念の先には会社が創りたい社会や未来である理想があります。業績は活動の結果・成果であり、会社の状況・状態を数値で表した現実の姿です。
 

活動とは、理想を現実化(実現)するプロセスです。よりよい社会をつくるために、よりよい社会をつくる活動が会社に求められます。
 

 

( 社会にとって )

 
これからは、 “プロセス(活動)が問われる時代” になります。
 

「1.0 結果重視の時代」は、売上や利益などの量を追い求めた成長の時代で、活動目的よりも数値目標を重視しました。現実の業績ばかり追い求めた結果、人や組織・社会・環境・文化を壊し、未来への希望を奪いました。
 

1.0 の悪影響に気づき、「2.0 理想追求の時代」に移りました。成長よりも活動の前提の信念(ビジョン・理念・ミッションなど)を追い求めるようになりました。理想の社会づくりを追い求めた結果、成長は減速し経済が停滞しました。新たな問題が社会に生まれました。
 

理想か現実かという極端な偏りから、両方を実現する調和のあるプロセスの描き方が問われる、「3.0 プロセス設計の時代」がすでにやってきています。
 

個別に分けて考えるのではなく、一つのエコシステムをどう描くかが課題になり、持続可能な未来づくりとつながっています。
 

 

( 投資家にとって )

 
いい活動をしている組織は、営利目的でない非営利団体(NPO、NGOなど)と思われています。しかし近年は、非営利団体よりも営利団体の方が、いい活動を強く意識しています。それは、投資家や社会全体の目が厳しくなってきたことで、会社の存在意義を深く探し求めるようになったからです。
 

会社が創出する経済的価値を投資の判断指標としてきた20世紀の投資から、社会そして地球環境に対する影響(インパクト)が判断指標に加わりました。具体的な投資として、インパクト投資/SRI投資(社会的責任投資)/ESG投資(環境・社会・ガバナンスに配慮している企業への投資)などあり、持続可能な未来づくりに活動がどう影響を与えるかが、厳しく問われています。
 

会社が投資家などのステークホルダーに向けて発信する企業レポートも、アニュアルレポートからCSRレポート、環境レポート、サスティナビリティレポートそして統合報告と、社会からの期待に応じて変化しています。
 

 

なぜ、いい態度が求められるのか

 

活動は社会や経営状況などに応じて変わり、また活動がよくなければよりよい活動に変えていきますが、態度はほぼ変わることのない本質的な部分だからです。
 

日本には、創業100年を超える会社が数多くあります。これらの会社に共通する点は、伝統(確固たる態度と文化)があることです。伝統を受け継ぐとは、技術よりも態度や文化の継承にあります。いい活動をしている組織に共通する態度は、次のような例です。
 

< 態度の例 >

  • 大切にしている価値観や企業文化(風土)がある
  • 結果だけを求めず、プロセスや態度などを重視している
  • 新しいことにチャレンジしている
  • 経営に透明性がある
  • 働く仲間に感謝し、信頼感・安心感・一体感などのポジティブな感情があふれている
  • 活動に感動している

 

これらの共通点は、具体的に目に見える(カタチある)ものではなく、抽象的な見えていない/見えにくい(カタチない)ものです。態度とは、信念を具体的なカタチに顕したものです。
 

いい会社とは、「まだはっきり見えていないことに取り組んでいる(取り組んできた)会社」でもあります。