意志のある経営とは

 

先日、あるセミナーに参加しました。登壇者された経営者の方の話から、大きな気づきがありました。気づきは、次の二つの違いから生まれました。
 

「幸せにする」のか、「幸せを感じる」のか

 

似ているようですが違いは、主語が誰かにあります。
 

経営者が社員を「幸せにする」のか。
社員が「幸せを感じる」のか。
 

経営理念などでよく聞くのは、「社員を幸せにする経営」です。実際私もそのように考えてきました。何気なく登壇者の方は話されたようでしたが、この言葉を聞いた時、思わずメモを取りました。メモを取りながら、次の問いが頭に浮かびました。
 

人(社員)を大切にする経営の大切さが言われるが、会社の主人公は誰か。
経営者か、それとも社員か。
 

 

「戻れる(帰れる)場所」か、「戻りたい(帰りたい)と思える場所」か。

 

女性の産休や育児のための退職後、職場に戻れる環境づくりが叫ばれています。会社側は、戻れる(帰れる)制度は用意します。しかし、制度があってもその制度を利用するかどうかの“意志”は、誰にあるのでしょうか。
 

制度がないよりもある方が望ましいですが、より望ましいのは「その制度を利用したいかどうか」の意志が相手(利用者の社員)に起こるかどうかにあります。
 

少し話がそれますが、行政には様々な制度があります。しかし、制度が知れ渡っていないケースや、使い勝手の悪い(条件問題)制度が多くあります。制度というハード的な環境はあっても、利用したいと思えるようなソフト的な環境が不十分です。この点については、社会学などではよく言われます。
 

行政の制度に利用者目線がないとよく言われるのと同様に、会社の制度にも実はあるのではないでしょうか。
 

「経営で大切なことは、経営者から社員に“意志”をいかに移すか」

 

これが、私の気づきです。会社の主人公を、経営者から社員にいかに移せるかが、組織づくりで大切になります。従来のピラミッド型からフラット型の組織形態に変えるとともに意志を移すことで、組織や経営に大きな変化が生まれます。
 

最後に、新たな課題が生まれました。
 

「経営者の役割とは、何か」