【本の紹介】「善と悪の経済学」

 

21世紀の経済を考える上ですごくいい本です。
私が目指したい経済のあり方を伝えてくれる内容になっています。

「現代を支配する主流派経済学は、とんでもない問題を抱えている。失われた経済思想の魂を鮮やかによみがえらせた衝撃の話題作」

 
経済思想を、神話の時代から現在までの歴史をたどりながら、
経済学に、歴史・宗教・神学・哲学・倫理学・道徳・心理学・科学・数学の切り口から問いかける、
挑戦的かつ刺激的そして面白い本です。

~本文より~

「本書の目的は、経済学の物語を紡ぐことにある」
「本書では経済学の人格が育まれている過程を示したいと考えている」

 
~印象に残った問い~

「善は報われるのか」
「今日の経済学は、中身よりも方法にこだわりすぎているのではないだろうか」
「GDPよりも数倍大きい債務が背後に存在する状況で、GDPの伸びを云々することに何の意味があるのだろうか」
「経済成長にはつねに意味があるのだろうか。成長のための成長にすぎないのではあるまいか。」

 
~印象に残った言葉~

「経済学は数学に肩入れしすぎて、人間的な要素をおろそかにしてきた。その結果が、偏った人為的なモデルである。」
「経済学は人間の関係性を研究する学問であり、その中には数字で表せないものがある」
「あくまで目的は善であって、効用は副産物で外生的なものである。」
「持てば持つほどニーズは増えるのである。だから、けっして満たされることはない。」
「いま私たちが直面しているのは、資本主義の危機ではなく、成長資本主義の危機である。」

 
~ アダム・スミスについて ~

「スミスが残したほんとうに重要な遺産は、社会を結びつけるのは共感であるという思想と、中立な観察者という概念の2つである」
「スミスの考える社会倫理は、相互の共感の上に成り立っている」
「歴史家のノーマン・ディヴィスは、アダム・スミスは「人間の強欲は何を意味するのかと自問しているうちに経済学の領域に踏み込んだ」とみている」